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下肢静脈瘤の予防方法

人間が生きている限り、遺伝子が変異して発症する可能性がある癌は、今のところ完全には避けられない病気です。禁煙や生活習慣の改善である程度の予防はいわれていますが、完全な予防は不可能で、基本は早期発見・早期治療です。

では、下肢静脈瘤の予防方法はあるのでしょうか?? 下肢静脈瘤は、あしの静脈の逆流防止弁が壊れて静脈の血液が逆流することで起きる病気です。それを予防するための究極の方法はずっと寝ていることです。。。そんなこと不可能ですよね。下肢静脈瘤は人間が二本足で直立歩行する限り、ある程度避けられない病気かもしれません。

NAVERまとめ」に下肢静脈瘤を予防する方法まとめがありました。いくつかの出典から引用されていてまとまっているものと思われますので、検証してみました。
検証
1. 基本は長時間の立ち仕事を避ける:どうしても長時間立たなければならない場合には休憩中に歩いたり、階段の上り下りをするなどの対策を行う。  

2. 弾性ストッキングの利用も効果的:ただし、ガードルの締め付けの強すぎる下着の着用は、下半身の血流を悪化させてしまい、下肢静脈瘤の原因となります。ご注意を。

引用元:予防方法はあるの? |下肢静脈瘤の気になる疑問【知っておきたい下肢静脈瘤のコト】
長時間の立ち仕事を避ける、は確かに理にかなっています。調理師や理容師、販売業、警備、学校の先生など立ち仕事の方の患者さんはあきらかに多いです。ですが、仕事を辞めるわけにいかないですよね?休憩中の歩行や階段の上り下りは、うっ滞した血液の流れを良くするために効果的です。静脈瘤の予防に効果があるかどうかは不明です。

唯一、効果があるといわれているのが "弾性ストッキングの着用" です。立ち仕事の方には、積極的に着用をお奨めしています。われわれ外科医も立ち仕事ですので、手術中には弾性ストッキングを着用している医師は多いです。極端な話をすれば、若いうちから一生ストッキングを履き続けていれば静脈瘤を予防できるかもしれません。。非現実的ですが。。
3. 足を高くして寝る:就寝の際に、足元を15センチ程度高くした状態にしておくと、血行が良くなり、下肢静脈瘤の予防になるそうです。

引用元:予防方法はあるの?| 下肢静脈瘤の気になる疑問【知っておきたい下肢静脈瘤のコト】

足を高くして寝るのは、静脈の血行が良くなり、むくみの改善に役立ちます。ですが、静脈瘤は立っているときに進むものですので、寝ているときに何をしても予防にならないかもしれません。。。
4. 脚(特にふくらはぎ)の筋肉を使うことを意識して歩く:スニーカーを履き、かかとから着地して親指で地面を蹴り出すようにして、散歩やジョギングを行う。ハイヒールをよく履く人は、定期的に履かない期間を作ること。

引用元:歩き方から下着選び、寝る姿勢まで…下肢静脈瘤を予防しよう!|病院・薬・サプリメントの情報満載! healthクリック
一般的なことで、静脈瘤の予防に有用かどうかは分かりません。
5. 太りすぎに注意する:肥満により腹圧が高くなると、静脈血が心臓に戻りにくくなるそうです。

引用元:歩き方から下着選び、寝る姿勢まで…下肢静脈瘤を予防しよう!|病院・薬・サプリメントの情報満載! healthクリック

太っているからといって静脈瘤になりやすい訳ではありません。太りすぎが静脈瘤の危険因子かどうかは不明です。
6. 日々適度な運動をしておく:ただし、長距離走や激しく動くエアロビクスなどは逆に下肢静脈瘤の悪化を招くことがあるので避ける。散歩や水泳などの適度な有酸素運動がベスト。

引用元:下肢静脈瘤予防には運動を|下肢静脈瘤について専門医師に質問しました!

日々適度な運動は健康維持に有用ですね。ただし、散歩とマラソンでどちらが静脈瘤になり易いのか不明です。激しい運動が静脈瘤になりやすいのか分かりません。水泳中は血液の逆流が起こりにくいので、大変有用と思います。
7. お風呂上がりに足先から太ももを順番にやさしくマッサージする

引用元:下肢静脈瘤の危険!? 下肢静脈瘤のチェックと予防/健康セルフチェック - ウェルネスケア

足のむくみ改善や血行をよくすることには有用と思います。静脈瘤の予防方法ではない気がします。
8. 禁煙:喫煙は血圧を上昇させ静脈瘤を悪化させる。

引用元:静脈瘤のためのセルフケア

血圧の上昇が静脈瘤を悪化させるとは聞いたことがありません。。
9. 妊娠中は上を向いて寝るよりも、左を下にして寝ましょう:骨盤内で静脈のかかる圧を少なくします。また胎児への血液循環を良くします。

引用元:静脈瘤のためのセルフケア

妊娠中の寝る方法として有用と思います。妊娠中こそ弾性ストッキングの着用が有用と思います。
10. 脂肪分、塩分、砂糖を控えましょう。水分を多く取り、ビタミンCとEを取りましょう。:水分が不足すると、血液の粘度が高くなり、血行が悪くなったり血液のうっ滞を起こす原因となるそうです。

引用元:静脈瘤のためのセルフケア

これも一般論ですね。静脈瘤の予防に有用かどうかは不明です。
まとめ
静脈瘤が出来やすい人は以下です。

  •  長時間の立ち仕事をしている方:調理師、美容師、教師、販売、警備、建設業などの力仕事、外科医?
  •  加齢:特に50歳以上、女性が7割
  •  出産経験が多い人、妊娠中の女性
  •  血縁に静脈瘤がある方

生まれつき静脈の弁が弱いためか若くして静脈瘤の方もときどきいらっしゃいますが、多くは年齢と共に、あるいは妊娠や立ち仕事と共に静脈の弁が痛んで静脈瘤になる人がほとんどです。

したがって、女性、妊娠、立ち仕事に当てはまる人は若いうちから弾性ストッキングを着用して予防するのがいいかもしれません。それ以外の方法はいずれも身体やあしを大事にする方法として有用と思いますが、静脈瘤の予防になるのかどうかは、定かではありません。
最後に
仮に静脈瘤になっても、医学が進歩して治療が簡単になっていますので、過度に神経質になる必要はないと思います。

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