痔のことなら寺田病院
生活習慣病とのおつきあい

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 肝臓の病気
 
■薬剤性肝障害
 
病態 薬剤のほとんどは、肝細胞で代謝されます。薬剤性肝障害の原因の1 つは薬剤そのものもしくはその代謝産物が肝障害を起こす場合。もう1つは薬物の代謝産物あるいはそれが肝細胞のたんぱくなどとの結合でできる化合物に対する過剰反応で肝障害を起こす場合です。
 
薬剤そのものが肝障害を起こすことは近年の薬剤副作用の厳しい検査によって使用されなくなってきています。しかし代謝産物などによる障害は過敏反応も代謝も人それぞれですから、予測できず肝障害が起こります。また原因の薬剤を見つける検査法が無いため投薬開始から肝障害発生までの経過によって因果関係を推測し、薬剤中止後の肝障害の改善を確認することが必要です。
 
もし知らないで原因となった薬剤を再び服用すると、2 回目以降の服用で強い肝障害を起こします。疑わしい薬剤の再使用は避け、どうしても必要なときは肝機能を検査しながら服用する注意が必要です。
症状 薬剤性肝障害に特徴的な症状はなく、新たな薬剤を服用したときに何か症状が出たときは医療機関への受診が必要です。薬剤性肝障害で比較的多い症状としては、肝障害の程度にしたがって強い黄疸がみられ、それが長引いたり皮膚にかゆみが出たりします。また薬物へのアレルギー反応として発熱や発疹がでることもあります。
検査

通常の肝機能検査の中で、GOT,GPTの上昇に比べてアルカリフォスファターゼとγ-GTPの上昇がはっきりしている場合や、血液の好酸球が増えている場合は可能性が高くなります。薬剤アレルギーの診断の為、疑われる薬剤へのリンパ球刺激試験を行なうこともあります。

治療 原因薬剤の中止。ステロイド療法。

 
■脂肪肝
 
病態 肥満者の約20%が脂肪肝といわれています。食べ過ぎなどで肝臓で過剰の中性脂肪ができ、それが肝細胞内に蓄積され脂肪肝がおこります。以前は脂肪肝は正常な肝臓に脂肪がたまっただけで肝臓は悪くならないと考えられていました。
 
しかし食事の欧米化にともなって日本人でも高度な脂肪肝が確認されるようになり、蓄積した脂肪が肝細胞に障害を与えることがわかってきました。また薬剤やアルコールが原因で脂肪肝になる場合もあり、病状が進行することがあります。脂肪肝を起こす生活習慣は糖尿病,高脂血症などの生活習慣病につながる可能性が高いので生活習慣を見直す必要があります。
症状 通常無症状です。検診等で指摘されわかります。
検査

肝臓内の脂肪の沈着は腹部超音波でわかります。ただし脂肪沈着があっても他の原因で肝機能異常をおこしていることもあるので、肝炎ウィルスなどを検査する必要があります。

治療 脂肪肝は可逆的で病因の除去にて改善されます。

 
■肝血管腫
 
病態 肝臓にできた血まめです。
症状 通常無症状です。検診等で指摘されわかります。
検査

血管腫は腹部超音波やCT でわかりますが、肝細胞癌との鑑別が重要です。
鑑別が困難の場合血管造影検査やMRI 検査が必要な場合があります。

治療 通常必要ありませんが、圧迫症状が強い場合は切除や放射線治療が選択される場合もあります。

 
■肝膿腫
 
病態 肝臓内に膿瘍(膿み)が形成されたもので、化膿性肝膿瘍とアメーバ性肝膿瘍があります。
症状 初発として悪寒,戦慄,発熱がある。右の脇腹の痛みや腫張も起こる。
検査

血液検査にて炎症所見の上昇,胆道系酵素の上昇。CT,腹部超音波にて肝臓内の膿瘍の確認。

治療 ・化膿性の場合は抗生物質,超音波にて経皮的に膿瘍のドレナージ(膿みを体外へ出す)

・アメーバ性の場合はメトロニダゾールという虫下しの薬剤投与と超音波にて経皮的に膿瘍のドレナージ(膿みを体外へ出す)


 
■肝嚢胞(かん・のうほう)
 
病態 いわゆる肝臓にできた水の貯まりです。
症状

通常無症状です。検診等で指摘されわかります。

検査
のう胞は腹部超音波やCTでわかります。
治療 特に必要ありません。

 
■門脈圧亢進症
 
病態 門脈系の血行障害により門脈圧が異常に上昇している病態。
症状

1.側副血行路の発達(本来肝臓に流れ込む血液がうまく流れにくい為に多臓器への血液が増量してしまうこと)

ア.食道・胃静脈瘤
イ.腹壁静脈怒張(へそ周りの皮下の血管が怒張する)
ウ.内痔核(いわゆるイボ痔)の発達

2.脾腫・脾臓機能の亢進・・・血球の破壊

3.腹水

4.肝不全・肝性脳症

治療 静脈瘤と肝硬変の治療が主体となります。

内科的治療:

  1. 肝不全の防止
  2. 門脈圧の降下剤
  3. 食道静脈瘤に対しての処置

外科的治療:

  1. 食道静脈瘤に対して食道離断術
  2. 門脈圧減圧術
  3. 脾臓摘出術・・脾臓機能の亢進・・・血球の破壊に対して

 
 
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