皮下埋め込み型静脈留置カテーテル(リザーバー)とは

10円玉程度のポートを皮下に埋め込み、それを静脈内に留置したカテーテルと接続することにより、点滴をする際に血管の確保が容易に得られ、また外出や入浴も容易となり従来の体外に出た中心静脈栄養カテーテルのように患者様の拘束感がないのが特徴です。
余程の「るいそう」がない限りポートはほとんど目立ちませんし、埋め込み部位を考慮すれば日常生活でほとんど支障はないと考えられ、管理次第にて1年近く使用が可能で、不必要となれば抜去も簡単にできます。

皮下埋め込み型静脈留置カテーテル(リザーバー)挿入の適応

血管の確保が困難な場合(点滴を注入しなければならない全身状態不良な方で血管確保により苦痛の緩和が得られると考えられるとき)

中心静脈栄養(高カロリー輸液)が必要であり、家庭生活を望む場合

長期間経静脈的に化学療法(抗がん剤など)の治療を要する場合

全ての場合において、家族の協力が得られ、近医の先生(かかりつけ医)や訪問看護等により医療側サポートや在宅ケアが受けられることが付加条件となります。

挿入のための入院・看護の流れ

基本的に当院では手術前日に入院していただきます。

出血傾向のある薬を内服されている場合は約7日前から中止していただきます。

入院期間は基本的に3日(術後2日)程度としていますが、挿入前後の状態や後記の合併症により入院期間が延長される場合があります。

入院中にご本人やご家族の方に在宅での挿入部のケアや使い方を学んでいただきます。

退院後はご紹介いただいた病医院にてフォローしていただくか在宅医療を施行している専門病院をご紹介いたします。

皮下埋め込み型静脈留置カテーテル(リザーバー)挿入

レントゲン室にて透視機械を使用しながら、太い静脈(主に鎖骨下静脈:鎖骨の下の静脈や大腿静脈:太ももの付け根の静脈)に挿入留置します。時間は20~30分位です。

挿入部の皮膚の抜糸は約1週間後に外来に来院していただくか、ご紹介していただいた先生にお願いいたします。

挿入時の合併症

出血や誤穿刺による他臓器の損傷などがあります。その場合、挿入を中断することや付加処置、緊急の手術にて対処しなければならない場合もあります。

挿入後のトラブル(日常生活上の注意)

以下の場合は、溶解剤,抗生剤,修理にて改善する場合もありますが、カテーテルの抜去+再挿入,緊急的な処置が必要となることがあります。

カテーテルや血管の詰まり(塞栓):カテーテルや血管の中に凝血塊や薬剤が詰まり、点滴の注入不能や針刺入部の漏れなどが起こります。ポート挿入同側の腕の腫脹や疼痛,息切れ,咳が起こる場合もあります。

皮下ポート挿入部(リザーバー)の感染:発熱や挿入部周囲の発赤,圧痛,浮腫などが起こります。

カテーテルの損傷:長期の使用や事故によりカテーテルの損傷が起きた場合

カテーテルの位置のずれ:注入不能や胸痛,不整脈などの症状が起こります。

空気の詰まり(塞栓):急な胸痛,頭部のふらつき,頻脈などの症状が起こります。

稀な合併症ですが、現れた症状に対し適切な処置が必要となりますので、速やかに医療機関に知らせてください。

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